Webアプリケーション開発HR Tech / 労務管理クラウドサービス

就業規則作成サービスを、
Railsのプロダクトへ。

クライアント
株式会社HRbase(支援当時:株式会社Flucle)
プロジェクト
就業規則作成サービス/雇用契約書作成システムの開発(Ruby on Rails)
パートナー
ラフノート株式会社(eapグループ会社)

※本記事で紹介しているプロダクトは、現在提供を終了しております。

本プロジェクトは、eapグループのラフノート株式会社が、株式会社HRbase様(支援当時の社名は株式会社Flucle)の就業規則作成サービスと雇用契約書作成システムを開発した実績です。開発は2018年から2019年にかけて行われ、ラフノートがeapグループに加わる(2025年12月)以前の案件を、EAPグループの事例としてご紹介します。

HRbase様は、社会保険労務士の知見をもとに、労務管理のクラウドサービスを提供する企業です。当時提供していた就業規則作成サービスを、ログインして使えるWebアプリケーションとして作り直し、その後、雇用契約書を作成するシステムへと開発対象を広げました。

ラフノートが担当したのは、要件の整理、データベース設計、Ruby on Railsによる実装、ドキュメント生成の仕組み、決済連携、管理画面、ステージング・本番環境の構築と運用、そして先方の開発体制への引き継ぎまでです。

2018年秋〜2019年秋に開発。2020年初頭に実行環境とリポジトリの権限を先方の開発体制へ移管

  • Webアプリケーション開発
  • Ruby on Rails
  • 要件整理・データ設計
  • ドキュメント自動生成
  • 決済連携
  • 運用環境構築・引き継ぎ
株式会社HRbase様の就業規則作成サービス(Ruby on Rails)の画面を示した事例ビジュアル

01

プロジェクト概要

クライアント
株式会社HRbase(支援当時:株式会社Flucle)
プロジェクト
就業規則作成サービス(HRbase 就業規則)/雇用契約書作成システムの開発
業界
HR Tech / 労務管理クラウドサービス(社会保険労務士監修)
支援領域
要件整理 / データベース設計 / Ruby on Rails開発 / 文書生成(Googleドキュメント・Word) / 決済連携 / 管理画面 / ステージング・本番環境の構築 / エラー監視 / 先方体制への引き継ぎ
開発期間
2018年秋〜2019年秋に開発。2020年初頭に実行環境とリポジトリの権限を先方の開発体制へ移管
開発
ラフノート株式会社(eapグループ会社)。本件の開発・環境構築・運用はラフノートが担当し、EAPグループの事例として紹介

支援前の状況

社会保険労務士の知見をもとにした就業規則作成サービスを、ログインして使えるWebアプリケーションとして作り直す段階にあった。利用状況の計測、複数の就業規則への対応、継続的に使ってもらう導線を備えることが要件だった。

ラフノートのアプローチ

既存サービスの入力項目と就業規則のひな形をもとにデータ構造を設計し、質問に答える形式のウィザードとしてRailsで再構築。ステージングとレビュー環境、CI、エラー監視を整えたうえで、毎週の確認ミーティングで先方と仕様を詰めながら段階的に機能を足していった。

到達した状態

就業規則・賃金規程の入力から文書生成までをWebアプリケーションとして構築し、決済、管理画面、雇用契約書のWord出力まで実装。先方が自社の体制で開発・運用を続けられるよう、環境と権限を移管した。

02

プロジェクトの背景社労士の知見を、質問に答えるだけで使えるサービスに。その土台を、Webアプリケーションとして作る。

HRbase様(支援当時:Flucle)は、社会保険労務士の知見をもとに、労務管理を支えるサービスを提供している企業です。就業規則は、社労士に依頼すると相応の期間と費用がかかる一方で、会社の基本情報や労働条件を整理できれば、決まった構造を持つ文書として作成できます。この考え方をもとに、同社は質問に答えるだけで就業規則を作成できるサービスを立ち上げていました。

サービスの手応えが見えてきた段階で、ログインして使えるWebアプリケーションとして作り直す判断がなされます。利用状況を計測できること、複数の就業規則に対応できること、利用者が継続的に使い続ける導線を作れることが、作り直しにあたっての要件でした。

ラフノートは、このタイミングで開発パートナーとして参画しました。既存サービスの入力項目と就業規則の文書構造をもとにデータベースを設計し、Ruby on Railsで実装。以降、就業規則作成サービスの機能拡張、決済の導入、そして雇用契約書作成システムの開発へと、支援の範囲を広げていきました。

03

整理すべきこと文書を作るのではなく、労務の専門知識を、入力項目と文書構造に翻訳する必要があった。

就業規則は、適用範囲、労働時間制度、休日、年次有給休暇、特別休暇、試用期間、退職、賃金といった項目が相互に関係する文書です。質問に答えるだけで正しい文書に仕上げるには、どの条文がどの入力に対応し、どの選択肢を選ぶとどの条文が変わるのかを、社労士である先方の判断を仰ぎながらデータとして定義する必要がありました。

もう一つの論点は、サービスとして育て続けられる土台でした。利用状況を計測し、利用規約や決済、管理画面を備え、先方からの修正要望を短いサイクルで反映していく。開発の速さだけでなく、確認と反映を繰り返せる進め方と環境が求められました。

  1. Before支援前

    質問に答えて就業規則を作成するサービス

    質問に答えて就業規則を作成するサービスを立ち上げた段階。利用状況の計測、複数の就業規則への対応、継続利用の導線を備えるには、ログインして使えるWebアプリケーションが必要だった。

  2. Bottleneck本質的なボトルネック

    専門知識を、データ構造と画面に落とし込む

    就業規則のひな形を構造化されたデータにし、入力項目と条文の対応関係を定義する。社労士である先方の判断を仰ぎながら、確認と反映を繰り返す進め方が必要だった。

  3. To-Be目指す状態

    先方が育て続けられるWebアプリケーション

    ログインして使え、入力から文書生成、決済、管理までを備えたサービスとして稼働させる。開発環境と運用の仕組みを整え、先方の体制でも開発を続けられる状態をゴールに置いた。

04

進め方ひな形の構造化から着手し、毎週の確認ミーティングで仕様を決めながら段階的に機能を足す。

ラフノートは、画面を作る前に、就業規則のひな形を構造化されたデータにすることから着手しました。Googleドキュメントで管理されていた就業規則を構造化したHTMLに変換し、条文をデータとして持たせたうえで、入力項目と条文の対応を設計しています。データベース設計は草稿の段階から先方と共有し、実装前に整理し直しました。

進め方は、内部仕様をGitHubのIssueで、外部仕様をTrelloで管理し、毎週の確認ミーティングでGitHubの状況、テストサーバーでの動作、残タスクとロードマップを確認するというものです。プルリクエストごとのレビュー、レビュー環境での動作確認、CIと静的解析、エラー監視を整え、先方からの修正要望はIssueに起こして短いサイクルで反映しました。

  1. 01 ひな形を構造化し、データベースを設計する

    就業規則のGoogleドキュメントを構造化したHTMLに変換し、条文をデータとして定義。会社情報、就業規則、賃金規程の入力項目と条文の対応関係をもとにデータベースを設計し、草稿を先方と確認したうえで実装に入った。

  2. 02 ログインして使えるアプリケーションの骨格を作る

    メールアドレスとパスワードによるログイン、会社情報の入力、就業規則の一覧・再編集、お知らせといった基本機能を実装。ステージング環境、プルリクエストごとのレビュー環境、CI、静的解析を整え、レビューと動作確認を回せる状態にした。

  3. 03 質問に答える形式で就業規則・賃金規程を入力できるようにする

    適用範囲、休日、労働時間制度、年次有給休暇、特別休暇、試用期間、退職、所定労働時間、賃金規程といった項目を、ウィザード形式の入力画面として順に実装。入力内容の確認画面、進捗表示、ヘルプ、確定後のロックとメール通知を加えた。

  4. 04 サービスとして必要な機能を足す

    管理者が各ユーザーの入力内容や登録状況を確認できる管理画面、利用規約とプライバシーポリシー、郵便番号からの住所入力、計測タグ、エラー監視を追加。サービス名の変更に合わせた文言とロゴの差し替え、Googleドキュメントのテンプレートから就業規則を生成する仕組み、クレジットカード決済と請求書払いの選択にも対応した。

  5. 05 雇用契約書作成システムへ広げ、先方の体制へ引き継ぐ

    社員情報、雇用形態と期間、勤務形態、休日、賃金などをステップ形式で入力し、Wordの雇用契約書を出力するシステムを新たに開発。先方へのデモと修正依頼を反映しながらステージングと本番環境で稼働させ、2020年初頭に実行環境とリポジトリの権限を先方の開発体制へ移管した。

05

開発内容データ設計、ウィザード入力、文書生成、決済、管理画面、雇用契約書のWord出力まで。

ラフノートが担ったのは、画面の実装だけではありません。就業規則の構造化から、入力、文書生成、決済、管理、運用環境の整備、そして先方の体制への引き継ぎまで、サービスを稼働させ続けるために必要な範囲を一貫して担当しています。

  • 01就業規則の構造化・データ設計

    Googleドキュメントの就業規則を構造化したHTMLへ変換/条文のデータ化/会社情報・就業規則・賃金規程のデータベース設計/入力項目と条文の対応関係の定義

  • 02アカウント・会社情報

    メールアドレスとパスワードによるログイン/仮登録・本登録の流れとメール通知/会社情報の入力(郵便番号からの住所入力、全角数字の自動補正)/紹介コードの入力

  • 03就業規則・賃金規程のウィザード入力

    適用範囲、休日、労働時間制度、年次有給休暇、特別休暇、試用期間、退職、所定労働時間、賃金規程の入力画面/時間形式などの入力チェック/確認画面と進捗表示/ヘルプ/確定後のロックとメール通知/複数の就業規則の一覧・再編集

  • 04文書生成

    入力内容からの就業規則の生成/Googleドキュメントのテンプレートを用いた生成/賃金規程の文書生成の自動化

  • 05決済・規約

    クレジットカード決済の導入/請求書払いの選択と支払ステータスの管理/決済金額の変更と消費税率改定への対応/利用規約とプライバシーポリシーの掲載・更新

  • 06管理画面

    各ユーザーの入力内容・登録状況・規則の作成日時を確認できる管理者ページ/ユーザーと関連データの削除/新規登録時の運営への通知

  • 07運用環境・品質

    ステージング環境とプルリクエストごとのレビュー環境/CI・静的解析/メール配信の設定/エラー監視の導入と本番エラーへの対応/計測タグの設定(本番環境のみ)/サービス名変更に伴う文言・ロゴ・アプリケーション名の変更

  • 08雇用契約書作成システム

    社員情報、雇用形態と契約期間、勤務形態、休日、賃金、相談窓口などのステップ入力/雇用形態に応じた入力可否の切り替え/Wordテンプレートへの差し込みとダウンロード/トップページ/ステージングと本番環境の運用/先方の修正依頼の反映

06

開発の経緯要件整理とデータ設計に始まり、決済、文書生成、雇用契約書へ。開発対象は段階的に広がった。

開発は一度に全機能を作るのではなく、まず就業規則作成の中核を作り、先方との確認ミーティングを重ねながら、サービスとして必要な機能を順に足していく形で進みました。

  1. フェーズ 01

    要件整理とデータ設計(2018年秋)

    既存サービスの入力項目と就業規則のひな形をもとに、データベース設計と就業規則の構造化から着手。ログイン、会社情報入力、ステージング・レビュー環境、CIを整え、毎週の確認ミーティングを開始した。

  2. フェーズ 02

    就業規則・賃金規程の入力と文書生成(2018年秋〜冬)

    ウィザード形式の入力画面を項目ごとに実装し、確認画面、ヘルプ、確定処理、管理者ページ、メール配信を追加。賃金規程の入力にも対応し、先方からの文言・画面の修正要望を反映した。

  3. フェーズ 03

    サービス名の変更と機能拡張(2019年)

    サービス名を「HRbase 就業規則」へ変更するのに合わせ、文言・ロゴ・利用規約を更新。同社は2019年2月に「HRbase 就業規則」を正式リリースしており、開発はこのリリースをまたいで続いた。Googleドキュメントのテンプレートからの就業規則生成、計測タグ、クレジットカード決済と請求書払い、管理画面の改修、消費税率改定への対応、賃金規程の文書生成の自動化を順に追加した。

  4. フェーズ 04

    雇用契約書作成システムの開発(2019年夏〜秋)

    就業規則とは別のアプリケーションとして、ステップ入力からWordの雇用契約書を出力するシステムを開発。先方へのデモを重ね、修正依頼を反映しながらステージングと本番環境で稼働させた。

  5. フェーズ 05

    先方の開発体制への引き継ぎ(2020年初頭)

    開発定例で残タスクを整理し、実行環境とリポジトリの権限を先方の開発体制へ移管。以降は先方側で開発・運用を続けられる状態にした。同社は2020年2月、雇用契約書作成などの機能を加えた「HRbase」へサービスをリニューアルしている。

07

到達点就業規則作成サービスが、入力から文書生成、決済、管理までを備えたWebアプリケーションになった。

本プロジェクトの到達点は、利用者数や売上の数字ではなく、サービスの土台が変わったことにあります。就業規則作成サービスが、ログインして使え、入力から文書生成、決済、管理までを備えたWebアプリケーションとして稼働し、雇用契約書の作成にも対象が広がりました。

何が変わったか

  1. 支援前

    計測と拡張がしにくい状態

    • 質問に答えて就業規則を作成するサービスを立ち上げた段階
    • 利用状況の計測や複数の就業規則への対応が難しい
    • 継続的に使い続ける導線を作りにくい
  2. 支援後

    就業規則作成をWebアプリケーションとして構築

    • 就業規則のひな形を構造化し、入力項目と条文の対応をデータとして定義
    • ログイン、会社情報、就業規則・賃金規程のウィザード入力、確認・確定
    • 文書生成、決済(カード・請求書払い)、管理画面、エラー監視
  3. 成果

    雇用契約書へ広がり、先方の体制へ引き継ぎ

    • ステップ入力からWordの雇用契約書を出力するシステムを開発
    • デモと修正依頼の反映を重ね、ステージングと本番環境で稼働
    • 実行環境とリポジトリの権限を先方の開発体制へ移管
  • 就業規則作成サービスを、Ruby on RailsのWebアプリケーションとして構築した。
  • 就業規則のひな形を構造化したデータとして持ち、適用範囲から賃金規程までを質問に答える形式で入力し、確認・確定できるようにした。
  • Googleドキュメントのテンプレートを用いた就業規則の生成と、賃金規程の文書生成の自動化を実装した。
  • クレジットカード決済と請求書払いの選択、管理者向けの確認画面、利用規約・プライバシーポリシー、計測タグ、エラー監視を整えた。
  • 社員情報から賃金までをステップ入力し、Wordの雇用契約書を出力するシステムを新たに開発し、ステージングと本番環境で稼働させた。
  • 2020年初頭に、実行環境とリポジトリの権限を先方の開発体制へ移管し、先方側で開発・運用を続けられる状態にした。

利用者数、売上、作成時間などの数値は、正確性と掲載可否の確認が取れたもののみ掲載する方針のため、本記事では掲載していません。

08

ご担当者の声お客様の声

就業規則作成サービスを、ログインして使えるWebアプリケーションへ作り直すことについて、ラフノートに相談しながら開発を進めました。

就業規則のひな形をデータ構造に落とし込むところから、毎週の確認ミーティングを重ねて機能を一つずつ実装いただいたことを通じて、雇用契約書を作成するシステムの開発にも対象が広がり、実行環境とリポジトリの権限を当社の開発体制へ引き継ぐところまで進みました。

株式会社HRbase代表取締役 三田 弘道 様

09

EAPグループの支援体制ラフノートの開発実績を、EAPグループの支援力へ。

本プロジェクトは、ラフノートがeapグループに加わる以前の、ラフノート株式会社による開発実績です。2020年初頭に先方の開発体制へ引き継いだ後、HRbase様はサービスを発展させ、現在は企業向けの「HRbase」と社会保険労務士向けの「HRbase PRO」を提供しています。

EAPグループでは、2025年12月にラフノート株式会社をグループに迎え、事業や業務の設計から実装までを同じ体制で進められるようにしました。ラフノートが培ってきたRuby on Railsによる業務システム開発、専門知識のデータ構造化、決済や文書生成の実装、運用環境の整備と引き継ぎの経験を、EAPの事業支援・マーケティング支援と組み合わせて活用しています。

既存のサービスをWebアプリケーションに作り直したい、専門家の知見をプロダクトにしたい、社内の開発体制へ引き継げる形で開発を進めたい。こうしたご相談に、EAPグループとして企画から開発、運用まで対応しています。

※本ページの内容は、EAPグループの公開事例(2026年10月時点)にもとづいて構成しています。画面・写真は掲載していません。

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